ペットボトル症候群とは?

その弊害から、原因や対処法までを解りやすく解説しています。

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2005/04/18

2.ペットボトル症候群


缶飲料の弊害

●水分の吸収が遅くなります
250ccのコーラには約30g、スポーツドリンクには約20gの糖分が含まれています。のどが渇いた時にこうしたドリンクを飲むと、水分の吸収が水だけの場合よりも遅いため、体に必要な水分が供給できず、必要以上の糖分をとることになってしまいます。

●スタミナ切れを起こしやすく、余分な脂肪が付き易くなります
糖分の多いドリンクを飲んで血糖値が急に上がると、それを下げるために大量のインシュリンが分泌されます。インシュリンには脂肪酸のエネルギー代謝を低下させ、ブドウ糖(血糖)のエネルギー代謝を活発にし、肝臓や筋肉中のグリコーゲンの分解を促進する働きがあるため、スタミナ切れの原因となります。また、脂肪を体にため込みやすくするために、余分な脂肪が付くようになります。

●ビタミンB1 が消耗します
砂糖は糖類の中でも吸収が早いため、激しい運動のもとではビタミンB1 を消耗し、ビタミンB1 不足となり疲れやすくなります。

●正常な食欲の邪魔をします
運動の後に糖濃度の高いドリンクを飲むと、一気に血糖値が上がるため、食欲が低下します。食欲がないためにあっさりしたものを食べる結果、体に必要な微量栄養素が不足してしまいます。

お奨めのドリンク

吸収時間が短く、かつ血糖値を急に上げることなく水分を補給するためには、糖濃度が2.0〜2.5%のものが良いとされています。

市販のスポーツドリンクは5.0〜6.0%ですから、それを2倍に薄めたものを用いましょう。
また、果糖はインシュリン分泌を刺激しないため、紅茶100ccにレモン果汁少々と果糖2gを加えたスペシャルドリンクをつくって飲むこともお薦めです。




ペットボトル症候群

最近の高校生が、クラブ活動の後、ペットボトルのドリンクを一気飲みすることによって栄養障害を起こしたり、血糖値が不安定な状態を引き起こし、ドリンクを飲んだ直後の高血糖状態と、その後にくる低血糖症状からくるイライラや集中力の欠如などの症状を総称したものです。
体調を維持し、記録や技術の向上をめざすスポーツマンにとって食生活はもちろんの事、重要な水分補給にも意外な落とし穴があります。このようにして失われるビタミン、ミネラルを効率よく補給するためにも良質の天然マルチビタミンの摂取を考慮すべきです。(おわり)

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