【亜鉛】

食事だけでは補いにくい亜鉛の解説をしています。

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食事から摂るのが難しい栄養素

亜鉛を多く含む食品は、カキ、豚レバー、赤身の肉などですが、レバーなどの内臓が苦手な人や、 ベジタリアン、またはダイエットで食事を制限している人にとって、食事から日常的に必要量を摂取し続けるのは困難です。 最近では、若者の味覚異常が急増していますが、インスタント食品の多い食生活では亜鉛がどうしても不足しがちです。 その上、亜鉛はとても寂しがり屋の性質のため、単独では吸収されにくく、他の物質にくっつきやすく、一緒に体外に出て行ってしまいます。

タンパク質を分解する

私たちが食事から摂取したタンパク質は、そのまま骨や筋肉になるわけではありません。 骨や、筋肉、臓器などの組織に作りかえるためには酵素の力が必要不可欠。 酵素がタンパク質一つ一つに働きかけて、体内での化学変化を媒介するのです。 そして、その酵素の核となって働くのが、亜鉛です。亜鉛は酵素をサポートして、体内の化学変化がスムーズに行えるように手助けをします。

タンパク質を合成する

亜鉛は、分解だけではなく、合成においても重要な役割を担っています。 人間のカラダには約60兆の細胞があり、脳以外の全ての細胞は、 1秒間に数十万個というものすごいペースで日々新しい細胞に生まれかわりつづけています。生まれ変わる細胞は、 必ず、新しい細胞になっても同じ働きをする細胞となって生まれ変わります。つまり、昨日まで内臓の中で働いていた細胞が、 明日には骨に生まれ変わる、ということは決してないのです。これは、60兆の細胞一つ一つの中にDNAが存在し、 新しい細胞が迷子にならないように細胞の設計図が付いています。亜鉛はこのDNAという設計図にそって、 分解された細胞が同じように、前と同じように合成されるように指示を出しているからなのです。私たちの身体は、 この設計図に忠実に基づいて、骨や内臓、筋肉などを作っているので、全く同じものを作る事が可能なのです。

もし亜鉛が不足した状態だとどうなるでしょう。

優秀な司令官を失ってしまった、細胞を作る素になるアミノ酸は、設計図に描かれた場所が分からなくなってしまい、骨・内臓・筋肉などの細胞を作ることが出来なくなります。これは、細胞の分解・合成が出来ない状態、つまり、新陳代謝ができない状態です。実際の身体では、老化、味覚異常、発育障害、免疫不全、という症状で現れます。

1.クエン酸、ビタミンCと一緒に摂る

レモンに含まれるクエン酸と、ビタミンCが亜鉛を吸収しやすい形に変えてくれます。よく生がきやカキフライを食べるときに、レモンをかけて食べますが、無意識のうちに行っていたあの行為は、実はとても利にかなった食べ方だったのです。

2.アルコールと一緒の摂取は避ける

アルコールを分解するときに、アルコール分解酵素という酵素が働きます。この働きにも亜鉛が使われるので、お酒を飲むときは、普段より多めの亜鉛の摂取を心がけてください。

3.サプリメントの活用


日本では、厚生労働省によって亜鉛の所要量は、成人男性12mg、成人女性9mgとされています。しかし、実際には、 一般的な食事から1日12mgの亜鉛を取ったとしても、その性質によって、大半は体外に排出されてしまいます。4分の1の3mgが体内に吸収されればいい方です。

しかし、もし、吸収の妨げになる栄養成分を摂りすぎたり、もともとの亜鉛の摂取量が少なすぎたりすると、ほんのわずかな量しか吸収されず、あっという間に欠乏状態に陥ってしまい、およそ1週間で様々な欠乏症状を招いてしまいます。食事で毎日所要量を摂取し続けることが困難な場合には、亜鉛をサプリメントで補給するのも一つの方法です。

◆男性必見ミネラル

亜鉛は男性の性能力を高めるミネラルといわれています。男性の場合、精子にはかなりの量の亜鉛が存在しています。男性の前立腺に多く存在し、精子の形成に関係しています。亜鉛が不足すると、精子が減少し、性欲低下、不妊、インポテンツ、の原因となります。その上、男性の前立腺肥大症を予防する作用と、それに伴う不快な症状を緩和させる作用があります。まさに、男性なら必見のミネラルです。

◆現代の食生活は亜鉛不足

亜鉛が不足すると、味覚が鈍化して薄味がわからなくなったり、甘い味を苦いと感じたり、食べ物を食べても味が全くわからなくなる、などの味覚異常の症状が現れます。最近、若い方を中心に味覚異常が急増しています。ファーストフードやインスタント食品中心の食生活やダイエットによる亜鉛不足が原因です。

◆ミネラルは金属?
なぜ私たちの身体には金属が必要なのか

鉄、亜鉛、マグネシウム、銅、など、皆さんにもなじみのある金属の名前をあげましたが、実はこれ全部、私たちの身体に必要な金属(ミネラル)なのです。私たちの身体の中で働くタンパク質や酵素などは、分子が集まってできた立体的な構造をしています。その立体構造を保つ接着剤の役割をしているのが金属。金属がないと、分子は立体構造を保つことができなくなります。

現在、私たちの体内で働く金属は、発見されているだけでも107種類もあります。そのうち、不足すると欠乏症が出るものを必須ミネラルといい、食事などからの摂取が必要です。

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